2009年12月の読書メーター
2009年12月31日 読書読んだ本の数:15冊
読んだページ数:4403ページ
■再発 (小学館文庫)
狂犬病のワクチンは、毎年必要なものなんですね。生死にかかわるほど、強い感染力を持つ病気だと知らなかったので勉強になりました。主人公やその周りの登場人物の淡白さには思い入れを感じず、深刻なテーマながらもすすっーと最後まで読みとおしてしまいました。もう少し、人物描写が堀深く描かれていると違うのですが残念です。読了日:12月29日 著者:仙川 環
■傷痕
考えさせられる重いテーマの内容でした。死刑制度の賛否や、一家殺人事件の関係者が加害者の出所によって、一気に関わりを持ち始めるという偶然がなんともいえなかったです。物語の核となる加害者側の血を引く子供の知也と、被害者側の血を引く子供の桜井香子との心と心の絡み合いが少なすぎて、事件の深刻さが伝わってこなかったのが残念です。私は、小田島、西川、杉田というキャラが苦手です。チューさんと真理恵の関係も良い方向へ向かうといいなと思いますが複雑です。タイトルが深い意味を持つ物語でした。
読了日:12月27日 著者:矢口 敦子
■プリズン・トリック
登場人物が多いのは結構好きなんですが、時々誰の話なのかわからなくなるような感じで混乱しました。何度か、読み返したりして読み進めました。謎がわかっていく後半が興味深くて、ページをめくる手が早まりました。交通事故で亡くなった遺族感情がとても重く、伝わってきて考えさせられました。交通刑務所や、裁判、損保会社の交渉のことが詳しくわかりこの本で初めて学んだ事が多かったです。
読了日:12月25日 著者:遠藤 武文
■扉のむこうの物語 (名作の森)
自分で物語を作り始め、どんどん空想がふくらんでいく経験って誰しも子供の頃にあると思います。でもそれがまさか現実になり、物語の中へ自分が入り込んでいくなんて信じられない体験ですね。そして、結末は自分でもわからないなんて。相棒は、ママと千恵。二人のやりとりがとても生き生きとして楽しかったです。落ち込み椅子に座ると、自分の弱い部分が現れボヤキが始まるなんてドキドキします。挿絵も心弾かれるものばかりでした。
読了日:12月25日 著者:岡田 淳
■へなちょこ探検隊―屋久島へ行ってきました (幻冬舎文庫)
色使いがとても鮮やかな表紙にひかれました。屋久島へ行ったことがないのですが、詳しく書かれているので参考になりました。写真もたくさんあって楽しめました。
読了日:12月23日 著者:銀色 夏生
■殺人者
児童養護施設の仕組みや存在の重要性、そこで働く職員の心の動きと、学校との連携等、知らないことがいろいろわかり、その点で勉強になりました。読みこだえありました。
読了日:12月23日 著者:深谷忠記
■龍神の雨
全体的な物語の背景がずっとやまない雨の中というイメージに包まれているようでした。母を海でなくした兄弟の継母への切ない疑惑と、再婚したばかりの母をなくし血の繋がらない母の再婚相手の継父への反発を持った兄妹の暗い疑惑とが織り交ざって、どんどん不吉な展開に進んでいくようで不安な気持ちになりました。いろんな感情が思い込みによってどんどん決定的な事実に確定されてしまい、子供達が翻弄されいく様子がせつなかったです。
読了日:12月17日 著者:道尾 秀介
■悪党
加害者のその後の生活を調べる探偵稼業の主人公のやるせなさが伝わってきました。時間薬というものが効かないのが、犯罪被害者の遺族なんですね。「どうやったら赦されるのか。どうせ赦されるはずがないんだから、また元の悪に染まってしまおう」という加害者のご都合主義の考えに憤りを感じます。被害者遺族の喪失感を考えてしまいます。
読了日:12月17日 著者:薬丸 岳
■少女 (ハヤカワ・ミステリワールド)
少女たちの狭くて密度の濃い関係が伝わってきました。人生の通過点に過ぎないけれどその渦中の少女たちは、複雑な思考回路で過ぎていくんですよね。病院の闘病中の少年たちは一見溌剌としているんだけど、それは諦念から来る潔さで内面はやはりナイーブなものでした。少女達の男性とのやりとりは危うさを孕んでいるものの、リアルに感じられました。
読了日:12月15日 著者:湊 かなえ
■シャドウ (ミステリ・フロンティア)
伏線が張り巡らされていて、緊張感をもって読み進めました。しっかりとした主人公の小学生。環境でそうならざるを得なかったのかもしれません。せつない話です。内容がハードなのに、わりとさらっと流れていく感じが不思議です。多分、心理描写があっさりとしたものだったからかもしれません。
読了日:12月13日 著者:道尾 秀介
■乱反射
このストーリーに出てくる全ての人物がもつそれぞれの自己愛が、一人の人間の命が失われるという事故に繋がってしまったことに、なんだか無力感を感じました。ひとつの事実がたくさんの因果を生みバラバラの方向へ反射してしまい、却って物事がひとつに見えなくなってしまう絶望感を感じながら読み終えました。些細なことが思わぬ方向へ行ってしまうことがあるんだと・・・自律心という言葉を考えさせられました。
読了日:12月10日 著者:貫井 徳郎
■ぶつかり体験記 (角川文庫)
読了日:12月09日 著者:銀色 夏生
■トワイライト 上 (1) (ヴィレッジブックス F メ 1-1)
まだ映画を観てないんですが、原作を読んで面白いなぁと感じました。映画も観てみたいです。ベラがエドワードに急激に惹かれて行く様子と、エドワードがルールを破ってまでベラに夢中になっていく様子がとてもドキドキして読みました。続きが楽しみです。
読了日:12月05日 著者:ステファニー・メイヤー
■とける、とろける
再読と気付かずにまた読んでいました。ものすごく深みがある物語が多かったです。女が経験していくあらゆる感情が、日常的にそこかしこに潜んでいて納得しました。
読了日:12月01日 著者:唯川 恵
■切岸まで
夫の心変わりに苦しみ悩んだ瑤子の人生が哀しく、切なく、それでも諦めずにひたむきに立て直していく様子に心打たれながら読み進めました。若い頃の激情で結ばれた男と女が、せつな的な愛情をどう不変的な強い絆に変えていくかが一番難しいテーマなんですね。子供がいたとしても、鎹になるとは限らない。全ては自分の心のあり方、生きかたに尽きるのだと考えさせられました。やはり、女性も自分の腕一本で暮らしをたてていけるようにならないと心細いですね。
読了日:12月01日 著者:風森 さわ
読んだページ数:4403ページ
■再発 (小学館文庫)
狂犬病のワクチンは、毎年必要なものなんですね。生死にかかわるほど、強い感染力を持つ病気だと知らなかったので勉強になりました。主人公やその周りの登場人物の淡白さには思い入れを感じず、深刻なテーマながらもすすっーと最後まで読みとおしてしまいました。もう少し、人物描写が堀深く描かれていると違うのですが残念です。読了日:12月29日 著者:仙川 環
■傷痕
考えさせられる重いテーマの内容でした。死刑制度の賛否や、一家殺人事件の関係者が加害者の出所によって、一気に関わりを持ち始めるという偶然がなんともいえなかったです。物語の核となる加害者側の血を引く子供の知也と、被害者側の血を引く子供の桜井香子との心と心の絡み合いが少なすぎて、事件の深刻さが伝わってこなかったのが残念です。私は、小田島、西川、杉田というキャラが苦手です。チューさんと真理恵の関係も良い方向へ向かうといいなと思いますが複雑です。タイトルが深い意味を持つ物語でした。
読了日:12月27日 著者:矢口 敦子
■プリズン・トリック
登場人物が多いのは結構好きなんですが、時々誰の話なのかわからなくなるような感じで混乱しました。何度か、読み返したりして読み進めました。謎がわかっていく後半が興味深くて、ページをめくる手が早まりました。交通事故で亡くなった遺族感情がとても重く、伝わってきて考えさせられました。交通刑務所や、裁判、損保会社の交渉のことが詳しくわかりこの本で初めて学んだ事が多かったです。
読了日:12月25日 著者:遠藤 武文
■扉のむこうの物語 (名作の森)
自分で物語を作り始め、どんどん空想がふくらんでいく経験って誰しも子供の頃にあると思います。でもそれがまさか現実になり、物語の中へ自分が入り込んでいくなんて信じられない体験ですね。そして、結末は自分でもわからないなんて。相棒は、ママと千恵。二人のやりとりがとても生き生きとして楽しかったです。落ち込み椅子に座ると、自分の弱い部分が現れボヤキが始まるなんてドキドキします。挿絵も心弾かれるものばかりでした。
読了日:12月25日 著者:岡田 淳
■へなちょこ探検隊―屋久島へ行ってきました (幻冬舎文庫)
色使いがとても鮮やかな表紙にひかれました。屋久島へ行ったことがないのですが、詳しく書かれているので参考になりました。写真もたくさんあって楽しめました。
読了日:12月23日 著者:銀色 夏生
■殺人者
児童養護施設の仕組みや存在の重要性、そこで働く職員の心の動きと、学校との連携等、知らないことがいろいろわかり、その点で勉強になりました。読みこだえありました。
読了日:12月23日 著者:深谷忠記
■龍神の雨
全体的な物語の背景がずっとやまない雨の中というイメージに包まれているようでした。母を海でなくした兄弟の継母への切ない疑惑と、再婚したばかりの母をなくし血の繋がらない母の再婚相手の継父への反発を持った兄妹の暗い疑惑とが織り交ざって、どんどん不吉な展開に進んでいくようで不安な気持ちになりました。いろんな感情が思い込みによってどんどん決定的な事実に確定されてしまい、子供達が翻弄されいく様子がせつなかったです。
読了日:12月17日 著者:道尾 秀介
■悪党
加害者のその後の生活を調べる探偵稼業の主人公のやるせなさが伝わってきました。時間薬というものが効かないのが、犯罪被害者の遺族なんですね。「どうやったら赦されるのか。どうせ赦されるはずがないんだから、また元の悪に染まってしまおう」という加害者のご都合主義の考えに憤りを感じます。被害者遺族の喪失感を考えてしまいます。
読了日:12月17日 著者:薬丸 岳
■少女 (ハヤカワ・ミステリワールド)
少女たちの狭くて密度の濃い関係が伝わってきました。人生の通過点に過ぎないけれどその渦中の少女たちは、複雑な思考回路で過ぎていくんですよね。病院の闘病中の少年たちは一見溌剌としているんだけど、それは諦念から来る潔さで内面はやはりナイーブなものでした。少女達の男性とのやりとりは危うさを孕んでいるものの、リアルに感じられました。
読了日:12月15日 著者:湊 かなえ
■シャドウ (ミステリ・フロンティア)
伏線が張り巡らされていて、緊張感をもって読み進めました。しっかりとした主人公の小学生。環境でそうならざるを得なかったのかもしれません。せつない話です。内容がハードなのに、わりとさらっと流れていく感じが不思議です。多分、心理描写があっさりとしたものだったからかもしれません。
読了日:12月13日 著者:道尾 秀介
■乱反射
このストーリーに出てくる全ての人物がもつそれぞれの自己愛が、一人の人間の命が失われるという事故に繋がってしまったことに、なんだか無力感を感じました。ひとつの事実がたくさんの因果を生みバラバラの方向へ反射してしまい、却って物事がひとつに見えなくなってしまう絶望感を感じながら読み終えました。些細なことが思わぬ方向へ行ってしまうことがあるんだと・・・自律心という言葉を考えさせられました。
読了日:12月10日 著者:貫井 徳郎
■ぶつかり体験記 (角川文庫)
読了日:12月09日 著者:銀色 夏生
■トワイライト 上 (1) (ヴィレッジブックス F メ 1-1)
まだ映画を観てないんですが、原作を読んで面白いなぁと感じました。映画も観てみたいです。ベラがエドワードに急激に惹かれて行く様子と、エドワードがルールを破ってまでベラに夢中になっていく様子がとてもドキドキして読みました。続きが楽しみです。
読了日:12月05日 著者:ステファニー・メイヤー
■とける、とろける
再読と気付かずにまた読んでいました。ものすごく深みがある物語が多かったです。女が経験していくあらゆる感情が、日常的にそこかしこに潜んでいて納得しました。
読了日:12月01日 著者:唯川 恵
■切岸まで
夫の心変わりに苦しみ悩んだ瑤子の人生が哀しく、切なく、それでも諦めずにひたむきに立て直していく様子に心打たれながら読み進めました。若い頃の激情で結ばれた男と女が、せつな的な愛情をどう不変的な強い絆に変えていくかが一番難しいテーマなんですね。子供がいたとしても、鎹になるとは限らない。全ては自分の心のあり方、生きかたに尽きるのだと考えさせられました。やはり、女性も自分の腕一本で暮らしをたてていけるようにならないと心細いですね。
読了日:12月01日 著者:風森 さわ
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